スーツの前ボタンの数は1つ、2つ、3つとわかれており、ビジネス使いにおいては2つボタン、3つボタンが主流です。では1つボタンのスーツ、ジャケットはいつ着用するのか?そして1つボタンスーツの特徴や印象について解説していきます。

 

 

1つボタンスーツの特徴と着こなし

結論からいうと、1つボタンスーツは2つボタンや3つボタンに比べて華やかな印象を人に与えます。

スーツのディティールの中で最も華やかさにかかわってくるのがラペル。1つボタンにする場合3.5cm~4cm程度ラペルの返り位置を下げた方がバランスがよくなります。帰り位置とは下の写真で赤線を引いているラインの事で、ここからラペルが身体がわに折りかえっています。

もし2つボタンの位置のまま1つボタンのスーツを作ってしまうとラペル返り位置より下が間延びしてしまい不細工です。

 

 

3.5cm程度とはいえ、実際に見て着用してみると雰囲気が変わってきます。

 

 

これはラペルの幅を変えずに1つボタンのスーツにしたときのラペルのバランス。下に伸びた分ラペルが大きくなり華やかさが増します。位置を下げる分、仮にラペルの幅を大きくしても縦と横の比率の関係でバランスが悪くなりにくいです。

 

 

1つボタンのスーツにすることでVゾーンが広がり、ラペルが大きく見え華やかになります。パーティや結婚式で着用するタキシードが1つボタンなのもこのためです。タキシードまではいかなくても華やかさを出したい場合のスーツにお勧めの仕様が1つボタンスーツです。

Vゾーンが広がる分、ベストの一番上のボタン位置を下げてVゾーンのバランスをとることがオーダーにおいては必要になってきます。フォーマル度が高まり、ビジネス使いには少し難しいデザインにはなってきますが、着こなすと大変格好良い1つボタンスーツをぜひお試しください。