ビジネスマンが着ている9割以上のシャツはシングルカフスと呼ばれる袖口のデザインです。本日ご紹介するダブルカフスは長めにつくられたカフス部分を折り返して2重になったもので、既製品ではほとんどでていないこともありオーダーシャツならではのデザインといえます。

カフスのルーツを辿るとシングルカフス (別名:バレルカフス) がまず誕生しています。ただし初期のシングルカフスはバキバキに固められ非常に硬いものでした。固められた理由は洋服が貴重なものだった時代に襟とカフスを取り外しするためです。また、カフスにボタンはついておらず、カフスリンクスで留めらる形状をしていました。

その後時代が流れ、ソフトで柔らかい襟やカフスへと変化していく過程でダブルカフス (別名:フレンチカフス) が生まれます。これは柔らかいカフスでもしっかりと袖口を安定させるためです。そして簡略化がすすみ、ボタンで留めるタイプのシングルカフスが主流となっているのが現在です。

 

さて、このダブルカフスとシングルカフス、どちらがフォーマルなのか。見た目ベースでいうと重厚なイメージのあるダブルのほうがフォーマルが強いようにみえますが、序列は特になく現在においては気にしなくても問題はありません。

スーツの手元はスーツを着る人にとって目に留まりやすいポイントです。目に留まりやすいからこそダブルカフスを試してみてはいかがでしょうか。カフスリンクスと合わせて、きっとお話のネタになることと思います。