お洒落は足元からという言葉があるように、スーツスタイルにおいても革靴の扱い方は大切になってきます。いくら格好良いスーツに身を包んでいても革靴が汚れているとだらしない印象となり、せっかくのスーツスタイルが台無しになってしまいます。

最近ではInstagramの影響による靴磨きブームがおこっており、靴磨き職人や靴磨き専門店なども増えてきています。

とはいえ、自分の靴のクイックケアやお手入れ方法を知っておくことも大切で、毎日の保管方法や数日に1回のケアだけで数年先の靴の状態も変わってきます。当店でもオーダーを頂いたお客様の靴を無料で磨かせていただき、靴を綺麗に保ってくださいねとシューケア、靴磨きの布教活動をしています。少しでも靴磨きの大切さが伝わり、足元まで格好良いスーツ姿の男性が増えれば嬉しいです。

 

 

M.MOWBRAY(エム モゥブレィ)

前置きが長くなりましたが、布教活動に伴いシューケア用品の取り扱いをスタートさせました。取り扱うのは、株式会社R&Dのオリジナルブランド、M.MOWBRAY(エム モゥブレィ)。

Mモゥブレィは靴好きからはもちろん、シューズ製造工場やシューブランドからも支持を集めている、シューケア用品のトップブランドです。日本の会社ですが製造の半数以上はイタリア、ドイツ、イギリスなど海外でおこなっています。大量生産が主流の現代ではめずらしい職人の手を多くかけた製法によるシューケア用品ブランドです。

この株式会社R&Dは、現在一般的になった以下のシューケア方法を世に広めたと言われています。

①馬毛ブラシでホコリ落とし
②リムーバーで汚れ落とし
③乳化性クリームの塗布
④豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
⑤グローブで馴染ませる

 

ちなみにこのM モゥブレィの頭文字のM(エム)の由来は、英国王室御用達という意味のロイヤルワラントの称号をもつMELTONIAN(メルトニアン)というブランドからきています。

過去シューケアブランドの絶対数が少なく、靴クリームといえば、メラトニアンという時代がありました。メラトニアンのクリームはイタリアで製造されていましたが、メラトニアンが別の会社に買収され中身の変更されたのち、ついにはブランド自体が2002年に消滅(現在は別会社が引き継いでいます)。このクリームの良さを知るR&Dがメラトニアンの靴クリームの製法を復活させたことから、M モゥブレィというブランドに名付けられました。

 

 

M モゥブレィの特徴

現代ではサフィールや、コロンブスなどシューケアブランドもいくつか選択肢があります。その中で、M モゥブレィの一番の特徴は多くの会社が靴クリームに顔料を使用しているのに対して、染料を使用していることです。

顔料が革の上から色を被せるイメージなのに対して、染料は下に染みこませるイメージです。それぞれのメリット、デメリットを簡単にまとめると、、、

〇顔料のメリット
・着色力が強く、キズやこすれをカバーしやすい
・耐久性があがる

×顔料のデメリット
・べたっとした均一な色の仕上がりに

 

〇染料のメリット
・もともとの革の風合いを活かした仕上がり

×染料のデメリット
・色の変化が起こりやすい

 

結論をいうと、顔料、染料どちらを使用するかは好みの問題になってきます。靴の扱いやすさからみると顔料の方が優れていますが、革ならではの風合いが損なわれてしまうので革好きは染料を選ぶ方が多いです。

 

 

シューケアBOX

ちなみに、木箱に入ったシューケアBOX自分用に購入してみましたが、かなり使いやすいので今から靴磨きを始められる方や、靴を綺麗にしたらいいのにと感じる男性が周りにいらっしゃいましたら、ギフトにもお勧めです。