スーツの着こなしにおいてシャツとネクタイとのバランスはとても大切です。そこには色や柄などを選択する以外に着こなしという点においても同様。

ネクタイを結んだときに一番バランスがよい長さは、大剣がベルトを半分隠す長さ。大剣とはネクタイを結んだ際に前側に来る幅が広いほうのこと。反対に巾が狭いほうは小剣といい、結んだ大剣と小剣の長さの差はできるだけ小さいほうが伝統的ですがそこまで気にすることはありません。小剣はネクタイのもともとの長さや、身長により見え方がが変わります。結び方を調整すれば長さもある程度変えることができますが、結び方は襟のかたちによって変えるべきで長さを調整するために結び方をかえることは後回しで良いです。

この大剣がベルトを半分隠す長さはどのようなスタイルでも一定で、短すぎると間の抜けた印象になり、長すぎるとだらしない印象を持たせてしまいます。男性の洋服は細部ですべてを台無しにすることが多々あります。汚れた靴や洋服、しわしわのシャツ、ジャケットの第二ボタンを留める、そして長さのおかしいネクタイ。ネクタイは敬意をあらわすために結ぶもので、そのネクタイで印象が悪くなるのは勿体ないこと。ベルトを半分隠す長さがネクタイを結んだ時の長さです。