生地の良しあしの指標として使われることの多いスーパー表記。この生地はSuper110’sで上質ですよ、といったセールストークはスーツ屋さんでもよく話されるひとつです。また先日UNIQLOが発表したオーダーメイド感覚のスーツでもこのスーパー表記は上質の証としてアピールをされていましたが、いったいこのスーパーとは何なのか?

 

本日のブログは生地のスーパー表記について。

そもそもこのスーパー表記とは、糸の太さと混同されることもありますが、糸になる前の繊維の太さのことで、いわゆる原毛の太さをあらわしたものです(ちなみに糸の太さは”番手”で表記をされます)。

どちらも数字がおおきくなるほど細くなります。細い繊維でつくられた糸はそれだけ繊細な風合いとなり生地にしたときに艶がでやすく肌触りもよくなりやすいです。なりやすいと表現したのは、このスーパー表記に分かりにくい部分があるからです。

それはスーパー110’sの生地を作ろうとおもったときに、一部分にスーパー110’sの原毛でつくられた糸が使われていればこの表記がOKです。しかもこの糸にするタイミングで原毛の良しあしである白度が高いかどうかなど、一概にスーパー一つをとって高ければ上質であるとは言い切れないのが現状です。ゼニアなどの一部生地メーカーではスーパー表記自体おこなわないところもあります。

まとめると、生地のスーパー表記は繊維の太さのこと。高ければ上質な生地になりやすい傾向はありますが、あくまでも参考程度と捉えて実際に見て触ったときの感触やオーダースーツ屋とよく話し合い選ぶことが大切です。