▼目次
・ゼニアは他と何が違うのか?
・ゼニアの魅力とデメリット
・ゼニアの種類

 

ゼニアは他と何が違うのか?

Ermenegildo Zegna(エルメネジルドゼニア)は通称ゼニアと呼ばれるイタリア生地のトップブランドで、創業以来最高級の生地のみを作り続けています。

オーストラリアの契約農場から買い付けた羊毛の脇と方の高品質な部分のみを使用し糸をつくります。そこからさらにゼニア社独自のたかい基準値を設けて、それをクリアしないものは使用しないという徹底ぶりです。

 

「最高のスーツは上質な生地があってこそ」という考えをもち生地を作っているため多くのコストがかかる一方作られる生地は全て超一流。

他ブランドがスーパー表記と呼ばれる原毛の細さの基準をつくって品質の良さをアピールする一方で、ゼニアはこの表記を用いていません。それは全ての生地が高い基準をクリアしているという自信の表れであり、こういったこだわりの強さが他との違いを作り出します。

 

 

ゼニアの魅力

ゼニアの魅力は触り心地と見た目ですぐにわかります。 

 

さわり心地の良さ

ゼニアの生地はさわった瞬間に高級だとわかる柔らかで上質なさわり心地をしています。

気持ちの良い柔らかさがありながらも、しなやかさも持ち合わせているためドレープ感が非常に奇麗です。このしなやかさがスーツに仕上げた時に重要で、柔らかいだけだと綺麗な形を維持できずにすぐい型崩れを起こしてしまうからです。

ウール100%なのにカシミアのような質感をするゼニア。100年以上高級生地に向き合ってきたからこそできる職人の高い技術力の賜物です。

 

見た目の良さ

見た目のよさも一見してすぐにわかるのがゼニア。スーツ表面は光のあたる角度により上品な光沢感がうまれます。ポリエステルなどの人工的なビカビカとした光沢でなく、上質な素材だけを厳選してつくられた生地だからこそでる特徴です。

また品質がすべてにおいて高品質を維持できるのは、ミルと呼ばれる自社工場をもった生地ブランドということもあります。自社にて原毛から生地ができるまで一貫して管理することによりそれを実現させています。

 

ゼニアのデメリット

さわり心地、見た目ともにパーフェクトなクオリティを持つゼニアにも弱点、デメリットがあります。それが耐久性の弱さです。

極細の繊維を使用した生地だからこそおこってしまう現象なのですが、強い力をいれてしまうと脆さがでてしまいます。例えば勢いよく屈伸したりしゃがんだりするとお尻や膝にダメージがいってしまう場合があります。

高価なスーツ=耐久性がある、わけではない典型です。ゼニアはさわり心地と見た目の良さに重点を置いています。学生服などをイメージすると分かりやすいですが、肌触り、見た目の良さは捨てるかわりに高い耐久性を維持させています。

 

とはいえ、1回着たらダメになるのかというとそうではなく連日着用したり、激しい動きをしなければ問題なく長く愛用をしていただくことができます。1日来たら最低2日以上休ませる、屈伸運動などをしないなどの工夫が大切です。

 

 

ゼニアの種類

ゼニアにはいくつもの個性豊かなレーベルが存在します。すべてにおいて高い品質を誇るのもゼニアならではのこだわりです。当店取扱いのゼニアのコレクションをご紹介します。

Traveller(トラベラー)
15milmil15(15ミルミル)
TROPICAL(トロピカル)
Cool Effect(クールエフェクト)
Stile Libero(スティーレリベロ)
ELECTA(エレクタ)

 

Traveller(トラベラー)

トラベラー(旅行者)という名前のとおり、出張などがおおいビジネスマンにむけ作られた生地です。シワになりにくく、シワからの復元力もたかいため、出張先でシワになったジャケットやスラックスをハンガーにかけ、軽く霧吹きで湿らせることで翌朝にはほぼ元の状態まで回復する機能をもっています。

これは強撚糸という強いテンションをかけた糸、それも双糸といって2本の糸を撚り合わせたもおを使用しているからで、柔軟で弾力に富んだコシのある生地にしているからです。目付260gという軽量さからも使いやすくゼニアの機能性服地として名作と呼ばれています。
(2P:¥100,000 or ¥130,000)

 

15milmil15(15ミルミル)

クインディッチミルミルクインディッチと読み、一般的には15ミルミルと略されます。直径15ミクロン(0.015ミリ)という超極細繊維でつくられた糸を使用したゼニア最高級ランクの生地です。このクラスになるとゼニアでも希少性が高く、素材の段階から高級品です。

極細繊維でつくるメリットは、カシミアやシルクに間違うくらいさらさらのさわり心地と、なめらなか生地感です。縦横双糸を使用しハリコシがあるにも関わらずここまで軽量なのはその糸の細さによるものです。ゼニアを知るうえでまずはこちらを触ってみてください。(2P:¥180,000)

 

TROPICAL(トロピカル)

トロピカルはゼニアの春夏定番生地。誕生当時よりかわらないクオリティで、オーストラリア原産のスーパーファインウールを使用し経糸(たていと)双糸、横糸単糸の平織りで作られています。平織りは綾織りに比べ丈夫で通気性に優れている織り方。さらにトロピカルは吸湿性、色柄も定番色がおおいことから夏のビジネスシーンにぴったりの素材です。(2P:¥100,000)

 

Cool Effect(クールエフェクト)

高温多湿な日本のゼニアファン待望の素材として2010年に初登場したのがクールエフェクト。

色は太陽光の反射により決まります。濃い色は太陽光をたくさん吸収したことによるもので(最も吸収したのが黒)、薄い色はたくさん光を反射している状態です。つまり濃い色は光を吸収する関係で熱くなりやすいのですが、ゼニアでは特別なトリートメント加工を施すことにより涼しく着れる工夫がされています。

ゼニア社による実験データにおいては、スーツの表面温度を10度さげる効果をだすことに成功しました。とはいえ機能性のために高級感を損なわせては意味がないとし、質感を一切損なわせていません。ゼニアの夏の定番生地です。(2P:130,000)

 

Stile Libero(スティーレリベロ)

2018年春夏に発表された夏用の新素材がこのスティーレリベロ。強撚糸とエラステンを掛け合わせ、横方向に伸びるストレッチ素材を作り上げました。英語でフリースタイルという意味のスティーレリベロは210gの平織りでゼニアの中でも群を抜いて軽量。肌触りもよく、清涼感もあるため夏場に非常に重宝します。エラステンは1%に留めることで機能性とラグジュアリーさを兼ね備えることができました。(2P:¥130,000)

 

ELECTA(エレクタ)

エレクタはあえてスーパー110程度の太めの繊維を使用することで耐久性をくわえたシリーズです。目付は260g程度ですが、シワへの耐性もつよく、デイリーに使用して頂けるのも魅力です。太い糸とはいえ高級原毛を使用することから上品な光沢を持っているのも魅力です。(2P:¥100,000)

 

いかがでしたでしょうか。ゼニアの歴史ともいえる、さわり心地の良さと、見た目の良さ、これが多くの経営者がゼニアを選ぶ理由ではないでしょうか。ぜひこのゼニアの魅力を店頭でもご覧になってください。

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