パティーヌと聞いたことがある方はかなりの靴好きです。パティーヌとは革の染色技法のことで、写真のもののようにムラやメリハリが効いている靴がパティーヌされたものには多いです。本日はこのパティーヌの特徴と魅力、さらにはデメリットについてもしっかりとご紹介していきます。
パティーヌの特徴と魅力
パティーヌとは革の染色技法のことで、主に革靴、バッグ、財布、小物類に施されます。通常の染色技法との違いは製品になった段階で色をつけるかどうかの違いです。
革靴を例にとると、通常の染色は大きな革の段階から色がついたものを使用し、それをカット、縫製をしていきます。対してパティーヌは靴に仕上がった段階から色をつけていくという違いがあります。製品になった段階で色をつけるため、当然すべて手で染色をしていく必要があり、それにより芸術度のたかい色合いやムラ、メリハリをつけていくことができるのです。
この色合いこそ、パティーヌの一番の特徴でもあり、魅力でもあります。
パティーヌで有名なのが、イタリア高級ブランドのベルルッティ。革の宝石ともいわれる高いクオリティのパティーヌされた革靴を展開しています。その他のイタリアブランドや、近隣のスペインの靴ブランドでも同様の手法はみられます。逆に英国やアメリカの紳士靴ブランドではなかなかみられません。
パティーヌのデメリット
この美しい色合いがパティーヌ一番の魅力であればデメリットも存在します。パティーヌは雨に弱い、ということです。
衣類に例えるならば、パティーヌはデニム素材のようなものです。デニムは水にぬれたりすると色落ちをします。後から染める類の染色方法には水による色落ちはさけて通れません。なのでパティーヌされた靴はなるべく雨の日に履かないほうが良いです。水が付いてそのままにしておくと斑点のようになります。
とはいえ、そんなデメリットもケアをするだけでいくらでも改善ができます。基本のケアはブラッシングと無色の靴クリームで大丈夫ですが、お勧めはその靴の一番薄い色の靴クリームをかっておくこと。そのクリームで補色すれば斑点も消え、美しいパティーヌの輝きを取り戻します。
パティーヌのまとめ
- パティーヌは製品になってから染める技法
- 芸術的な色合いが魅力
- 雨に弱いので必ずケアが必要
いかがでしたでしょうか。パティーヌへの理解が深まり、靴選びのご参考にして頂ければと幸いです。