本日はオーダースーツ作りの醍醐味であるディティール選びについて。

ジャケットは肩で着るという言葉があるようにオーダースーツを仕立てる上で着心地をもっとも左右する部位である肩。基本的なスーツには肩パッドという肩のシルエットを強調するための副資材を表地と裏地の間にかませます。男性的な構築的なショルダーラインを形成するためのものです。

既製品のおおくにはこの肩パッドがはいっていますが、オーダースーツでは肩パッドを抜くこともできます。肩パッドがないことによりソフトな肩のシルエットとなり、軽やかなスーツに仕立てあがります。イタリアはナポリでも度々みられる仕様です。生地や副資材も進化し、肩パッド抜きでもきれいなシルエットになります。厳格なクラシックスタイルを求められる職場にはお勧めしませんが、クールビズ全盛である現在では選択肢のひとつとして取り入れてよいディティール。肩先のディティールであるマニカカミーチャと合わせて、軽やかな着心地に肩パット無しをリピートくださる方も多いです。