本日は世界で最も有名なオーダースーツ生地と言ってもいいCANONICO(カノニコ)について。正式名称はVITALE BARMERIS CANONICO(ヴィタルバルベリス カノニコ)。イタリアの服地メーカーとして1663年に創業し、現在でもイタリアを代表する高いクオリティの生地をつくっています。1663年という数字はもちろん世界最古です。

イタリア的と形容するのが正しい生地メーカーで、しっとりとした肌触りと発色の良さを併せ持ち、カノニコでつくるオーダースーツの軽さに驚かれる方も多いです。耐久性という意味では英国生地であるHARRISONS(ハリソンズ)や FOX BROTHERS(フォックスブラザーズ)などには勝てませんが、ふんわりとしたラペル(下襟)の返りやウエストのくびれの出方など仕立て映えするのがイタリア生地ならではの特徴です。

生地メーカーは大きく分けてミルとマーチャントの2つに分かれます。ミルとは自社工場で生地を織っているメーカーで、マーチャントは自社工場をもたず織元から生地を仕入れて卸すメーカーです。ミルのほうが比較的コストパフォーマンスに優れたものがおおく、マーチャントは企画力の高さに優れておりお洒落でユニークな生地をつくるところが多いです。カノニコはミルでありながら企画力もたかく、多くの方に愛されている生地メーカーです。